
脂質異常症(高脂血症)は、血液中のコレステロールや中性脂肪のバランスが崩れた状態です。
自覚症状が少ない病気ですが、動脈硬化を進行させ、狭心症・心筋梗塞・脳梗塞などの原因になります。
日本動脈硬化学会 動脈硬化性疾患発症予測ツール
食事や運動などの生活習慣改善に加え、必要に応じて薬物治療を行います。
スタチンを中心に、エゼチミブ、EPA製剤、PCSK9製剤(レパーサ、レクビオ)、ネクセトール(ベンペド酸)など、患者さんの状態に応じた治療が可能です。
循環器専門病院からのPCSK9製剤の引継ぎ実績もあります。
また、中性脂肪が高い方には、パルモディアXRなどを使用する場合があります。
特に、狭心症・心筋梗塞・脳梗塞などの動脈硬化性疾患や、糖尿病・慢性腎臓病をお持ちの方では、LDLコレステロールをしっかり下げることが重要です。
脂質異常症は主に血液検査で診断します。
治療目標は、動脈硬化リスクによって異なります。
| 状態 | LDLコレステロール目標値 |
| 60歳未満 | 140mg/dL未満 |
| 60歳以上 | 120mg/dL未満を考慮 |
| 高血圧のみ合併 | 120-140mg/dL未満 |
| 糖尿病を合併 | 100mg/dL未満 |
| 狭心症・心筋梗塞を合併 | 70mg/dL未満 |
| 脳梗塞を合併 | 70-100mg/dL未満 |
年齢、喫煙、腎機能、家族歴なども含め総合的に判断します。
中性脂肪が高い状態は、肥満、糖尿病、脂肪肝、飲酒、運動不足などと関連していることが多く、動脈硬化リスクと関連すると考えられています。
ただし、動脈硬化予防において最も重要なのはLDLコレステロール管理です。
中性脂肪を下げることの意義については現在も議論があり、すべての方で積極的な薬物治療が必要というわけではありません。
一方で、中性脂肪が著しく高い場合(特に500mg/dL以上)は急性膵炎の原因となるため、食事・飲酒制限や薬物治療を積極的に行います。
当院では、LDLコレステロール、糖尿病・高血圧・喫煙・腎機能・動脈硬化性疾患の既往などを総合的に評価し、患者さんごとに適切な治療を提案します。
・血液検査
・心電図
・頸動脈エコー(動脈硬化評価)
・心エコー
・運動負荷心電図
・ABI(血管年齢・下肢動脈評価)
・必要時CT/MRI連携
・健診でコレステロール異常を指摘された
・家族に心筋梗塞・脳梗塞が多い
・糖尿病や高血圧がある
・動脈硬化が心配
・スタチンが合わなかった
・PCSK9製剤などの継続治療を希望している
・中性脂肪が高い
